生まれてこの方windows派でしたが、ノートPCはとうとうmacに完全乗り換えしました。もうwinノート使ってません。
かつて2回ほどmacbookで挫折。結局windowsに出戻りした経験を持っています。なのに最後に行きついたのはmacbook。
なぜこうも人はmacに惹かれてしまうのか。そしてなぜmacへ移行したのか解説します。
Macらしいって何?

このPCの大きな特徴はシンプル、ミニマル、そして統合的である、ということです。
MacことMacintoshはジョブズが事実上初めて作り上げたPCだと知ってますか。
Appleは二人の天才によって創業されます。一人はスティーブジョブズ。もう一人がスティーブウォズニアック(通称ウォズ)。
当時のPCはモノクロが主流。しかも一般家庭がPCなんて持つ時代ではありませんでした。
そこで、家庭用カラーPCとして生み出されたAppleⅡ(1977)。昔では考えられなかった箱から出してすぐ使える点で他社と違い、革新的なPCと呼ばれました。

作ったのがスティーブジョブズ...ではなくウォズ。プログラミングに精通していないジョブズに対し、幼少期から天才的なエンジニアだったウォズは業界で一躍有名になります。
社員番号"1番"が与えられ、みなジョブズよりも格上の存在として見ていました。(ジョブズは自分が1番じゃないことに泣いてゴネたらしいです)

ウォズは温厚でクマのぷーさんのような人柄だったそうですが、根はハッカー気質でした。自分が作ったものは人にタダであげてしまうし、みんなが共有出来たら良いよね、という思想。これは閉鎖的なAppleとは真逆で、どちらかというとWindowsっぽい考え方です。
有名な話が拡張スロットの件。これはジョブズへ反抗した数少ない例です。
設計するにあたって、ウォズは8本の拡張スロット、ジョブズは最低限の2本にすると意見が対立しました。この時はユーザーが自由に拡張できなければクールじゃないというウォズの意見が通ります。(まだ立場が対等だったようで)
こうなると超絶ワガママ太郎のジョブズ。何としても自分の理想とするPCを作ろうとします。のちのAppleⅢは失敗。後継機リサの開発からは追い出され、最後に行きついたのがMacintoshでした。

windowsは自由に中開けて好きにいじくりまわす前提ですが、Macは絶対に中をいじられたくないんです。メモリもストレージの拡張も大金払ってアップグレード。
ただの殿様商売にも見えますが、元々はそうじゃありません。Macを芸術品であり、自分の子供のように思っているジョブズが「分かってないやつら」にいじられたくないと頑なに拒んだ結果だったんです。
Macはジョブズの生き方を体現した芸術品
Macはシンプル、ミニマル、統合的、の要素がポイント。
実はこれ、ジョブズの生き方そのものを体現してるとも言われています。
彼に影響を与えた事柄は色々ありますが、商品開発に影響を与えたであろう三つ。
- アイクラーホームズ / バウハウス
- 禅
- 自分の出生

まず、彼が影響を受けたのは自身が住んでいたアイクラーホームズ。
"シンプルでモダンな家を一般的な米国人に"というビジョンを持つアイクラー。ジョブズはかつてアイクラーハウスに住んでいて、シンプルかつ洗礼されたデザイン、でも高価すぎない点を評価していました。(これはAppleのスタートビジョンであり、のちにiPodで実現)

ここにシンプル×機能的×大量生産というバウハウスの影響が加わります。バウハウスはドイツ・ワイマールで作られた造形学校・教育理念のことです。
さらにジョブズは東洋の禅に傾倒し、日本人の乙川弘文に師事します。

元々菜食主義のヒッピー的な生活をしており、風呂にすら入らなかったジョブズ。必要最低限の生活しかしていませんでした。不要な物を削ぎ落す禅にシンパシーを感じたのでしょうし、製品開発に大きな影響を与えたと言われています。
そして三つ目のポイントである統合的。Appleはハードウェアもソフトウェアも自分で作っています。マイクロソフトは(今はSurfaceあるけど)windowsを他社にライセンスしています。ビルゲイツの考えはしごく真っ当で、だってその方がビジネス的に儲かるからです。

ジョブズとビルゲイツの最も違うところなのが、自分が作っている物をジョブズは"芸術品"。ゲイツは"商品"として見ているところ。
みなさんがイラストを描くとして、自分が頑張って描いた絵を「こっちの方がいい」とか言って、アレコレいじくりまわされたいですか?嫌でしょ?ましてプロのイラストレーターだったらなおさらです。それがまさしくジョブズの思考なんです。
一方ゲイツは違います。お金払ってくれるなら描いた絵をどう改変しようとあなたの自由だよ。だってお金払ってるから。これは芸術的というより、商業的思想です。もちろんどっちが間違ってるとかではなく、性質の違い。
結果、ジョブズは自分の芸術品はソフトもハードも全部管理したい。顧客体験をコントロールしたい。ということで統合性を貫いています。
また、彼の何でもしきりたがり、コントロールしたがりは出生に関係していると言う人もいます。
「なにかを作るとき、すべてをコントロールしようとするのは彼の個性そのもので、それは『生まれたときに捨てられた』という事実からくるものだと思う。環境をコントロールしたいと考えるし、製品は自分の延長だと感じているようだ」
元製造部門のバイス・プレジデント デル・ヨーカム談 ウォルター・アイザックソン. スティーブ・ジョブズ I (p.40). 講談社. Kindle 版.
ジョブズは養子で、自身の出生に大きく悩んでいました。このことが全ての要因じゃないでしょうが、きっかけにはなったかもしれません。
心に劣等感を与え、その反動で自分を周囲に認めさせたいと考えたこと。義父のポールジョブズによる「優れた工芸品は見えないところも美しい」という完璧主義にあてられたこと。さらに父のように敬うマイクマークラから「人は表紙で書籍を評価する」と言われたことなど。

反骨精神の芽生え。父の面影を持つ人からの影響が大きかったことがうかがえます。
こうして様々な理由で、「自分が全部やらなければ」となったのでしょう。
シンプル、ミニマル、統合的。これらは全てジョブズが人生で培ってきたものに影響を受けているんです。
これを芸術品と言わずなんというでしょうか。
なぜMacを買うのか。僕がwinから乗り換えた理由

ここから本題。なぜ僕がwinから乗り換えたか。それはハードウェアが良いから。
win→macへの乗り換えはソフトウェアで大きな弊害があります。いつも使ってるソフトはないし、フォルダ一つ閉じるにしてもボタンが逆だったりと勝手が違います。macのソフトウェアが悪いとかってより、生まれつきの問題。だってwindowsに慣れてるんだもん。
しかし、長年ちょこちょことmacに浮気してきた僕はようやく操作に慣れてきました。こうなると、ハードウェアのメリットがソフトウェアのデメリットを大きく上回っている状態。

使ってて心地良いとか楽しいって観点なら、ノートPCなら断然Macbookです。
- パッドの操作性
- ディスプレイの美しさ
- スタンバイ復帰の速さ
- 音の静かさ
- キー配列の合理性
- キーボードの打鍵感
- 見た目の美しさ
- 一定のクオリティ(winはモデルによって当たり外れあるので)
ざっと挙げるとこれだけあります。chatgptが打ったみたいになってますが、10秒くらい僕の頭から出た殴り書きです。
逆に言えば、これ全部windowsへの不満なんです。
Windowsはとにかくパッドがしょぼい。小さくて直感的操作性が悪くて、押し心地もぶにょぶにょ。未だに左右クリックの概念もあったり制限もある。

本来ノートPCにマウスだのクリックボタンだのいりません。でもノートPCにマウス使ったりとか、左右クリックボタンを求める人がいる。それはWindowsのパッドに少なからず違和感があるということなんです。
さらに玉石混交のwinノートはディスプレイやキーボード、騒音などクオリティの差が大きい。しかし何買っても一定のクオリティを保ってくれるMacは安心して買えます。今時実機見ないでネットでポチるなんて当たり前の時代ですから。

そしてAirに限りですが、最大のメリットはファンレスであること。ファンレスは生前ジョブズが最も拘っていた点です。ファンがウァンウァンうるさいなどもってのほか。win派の人は当たり前のように受け入れてしまってますけど、静かなmacに慣れるともう戻れません。
X86系のwindows機は発熱や騒音が避けられません。最近surfaceなどarm系が出てきてるので徐々に改善の方向へ向かってますけど、arm系windowsは使えないソフトがあったりエミュレート次第とまだ未知数なところが多いですし。
デスクトップは数字。ノートは感覚

PCを選ぶうえでポイントがあるんですが、デスクトップとノートPCで大きく違います。
早い話、デスクトップは数字。ノートは感覚で選べ。ということ。
デスクトップは単純なコストパフォーマンス。この値段ならこの性能が出る、という能力至上主義。マウスやらキーボードやらモニターは好きなの買えば良いので、純粋に価格×性能が求められます。最も大事なのは数字です。
一方ノートPCはもっと感覚的です。極論、どんなに性能の悪いPCでも使ってて気分良かったらそれが良いということになります。
デザイン(色や形状)、パッドの感触、キーボードの打鍵感や配列などなど。正直好みで変わる面が大きい。下手したらメーカーで選ぶ人もいると思います。それで安心感が得られるならそれでいいんじゃないですか?ってなります。
本当はmac使ってみたいけど操作性が分からないし...って人。触って楽しいならmac使ったらよいと思います。ただし、いきなり全部を変えるとストレスになるので、まずは遊びで使ってみましょう。
win 7 : mac 3くらい。なんとなくネットサーフィンするとか、重要じゃない時にmacを使うようにしましょう。僕はそうやって慣れました。
おすすめのmac構成などを知りたい人は以下を参照してください。