日本通信だけなぜ異様に安いのか。
いまだに使いたいけど、得体のしれない怪しい会社だから…って人もいるかもしれません。
今回は日本通信をおすすめするとともに、なぜこの会社だけ異様に安いのか…という話をします。
安い仕組みを最初に取り入れた会社

日本通信のサイトを見てまず思うことは、「うわ、この会社うさんくさっ…」って感想。
分かります。なにせHPの見た目は手抜きといってもいいですから。
実は全然怪しくはなく、この道において伝統のある会社。格安SIM界の野茂英雄的な存在と言ってもいい。
この記事では格安SIMが安い仕組みと、日本通信だけが異様に安い仕組み。二段階に分けて説明します。

まず格安SIM。
知っての通り彼らはキャリアの電波を借りて通信サービスを提供しています。
で、察しの良い人ならこの時点で気づくんですが、おかしいと思いませんか。
なぜキャリアはわざわざ商売敵である格安SIMブランドに電波を貸すんでしょうか。

接続料が発生して収益になりますけど、いくらなんでも自分たちよりも安いプランを提供している会社に塩を送るってありえない。
実はこのおかしな構造にこそ日本通信が安くできる仕組み、また怪しい会社ではないと言える理由が隠されています。
日本通信の回線はドコモを使っていますが、実はこれドコモは自分たちに繋がれるのが滅茶苦茶イヤで何度も拒否しました。

そこで出てきたのは日本通信の創業者・三田聖二(さんだせいじ)という人物です。
かつて通信事業と言えばキャリアが端末販売から通信プランまで全てを支配している垂直統合的な考え方が主流でした。
PCの世界では90sにCPUがインテル、OSがWindows。端末はDELLやHPと分業制がとられていました。そう考えると通信から端末まで全てを支配するキャリアの構造は非常にリスクが高い。
そこで携帯の世界でも分業制をとろうと言い出したのが三田社長。
アンテナがない?なら借りればいいじゃないかと。
1996年に三田さんは社長に就任。すでにキャリア支配のリスクを想定していたということになります。
で、ドコモにお願いに行くわけですが断られることに。しかし三田社長は諦めませんでした。総務省に掛け合い、なんとかしてもらおうとしたんです。

ドコモからしたら、なんで競合になりそうな会社に回線を貸す必要があるんだと、割と真っ当な主張をします。そりゃそうですよね。莫大な金かけて設備投資したのに、回線だけ乗られたらたまったもんじゃない。いくらドコモアンチも僕でも、いやそりゃ無理でしょうと思います。
だったんですが、総務省は相互接続に応じるようにと画期的な裁定を下したんです。当時ドコモ側も驚きを隠せなかったことでしょう。
この根拠となるのが、「電気通信事業法に基づく裁定」。
電波は「有限の国家資源」であるという本質。 携帯電話の通信に必要な電波は限られているので、国から割り当てを受けた数社しか提供できないと独占が続いてしまうため。
簡単に言うと、電波は国のものであって、使える量にも限りがある。君たちだけのものじゃないんだよ。だから他の会社と仲良く使いなさい。というもの。
その代わり接続料は原価だけど取っていいよ。となりました。
こうして格安SIMへの風穴を最初に開けたのが日本通信。みんな怪しい会社だと思ってたでしょ?実は巨大組織ドコモと激しいバトルを繰り広げ、日本の携帯料金を下げてきた歴史ある会社なんですね。
もし日本通信が動かなければ、または不利な裁定が下っていれば。格安SIMは存在せず、未だに国民みんなキャリアの高額プランを払っていたかも。
日本通信だけが異様に安いワケ①

日本通信の謎その二。なぜ同じSIMでも日本通信だけが安いのか。普通に月70分通話無料なんておかしいですからね。
これは単純に通話料金が安いからです。
多くの格安SIMは音声通話という機能を借りている状態。キャリアの言い値で借りてるので、料金を低く抑えることができません。
日本通信は通話において相互接続、つまり自前の設備を持った原価ベース。なので他の格安SIMよりも圧倒的に安い通話料を設定できます。

じゃ他のSIMも相互接続すりゃいいじゃんって思うでしょ。でも相互接続するには時間もお金もかかる。システムも高額だし、緊急通報とかの問題もある。じゃ、いいやってなってるんです。
そもそも我々は格安SIMであって通話に投資する必要ない。電話はLINEとかアプリがやるでしょって考え。
格安SIMからすればそこまで金と手間かけて通話料安くする必要ないんですね。
しかし日本通信は通話料の引き下げをすることが生き残りになると決断。ahamoやLinemoなどサブブランドがある今、データ通信だけではやっていけないという判断でしょう。

長い年月と交渉の末、ドコモと相互接続する形になりました。彼ら自身第五のキャリア、ネオキャリアだと主張しています。
面白いのが楽天モバイルとの比較。
この二者には共通点があって、総務省に鉄砲玉にされたという過去があります。
楽天モバイルとの比較

どうして総務省は楽天や日本通信のような後発の会社に時々有利な措置をするのか。
それは携帯の料金を下げたいから。
でも総務省は民間の企業に価格を下げろと命令できません。国が一企業にこのくらいの値段にしなさいなんて言ったら、資本主義になりません。でも価格を下げないとインフラは貧弱なまま。
てことで、こんな言い分を立てます。

「私達じゃないよ、他企業が首を突っ込みたいって言ってんのよ。決して私達がやりたいわけじゃなくて、他にやりたい企業があるからしょうがないよね。あ、でも新規で大変だろうから、少しくらい優遇してもいいよね」
こうして日本通信と楽天モバイルが鉄砲玉にされます。
まだ通話料が高かったころの日本通信は、不当に通話料が高いとしてドコモに訴えかけ。当時総務大臣だった高市さんに裁定を下してもらい、現在の安価な料金にまで引き下げました。
これは安倍さんから高市さんに携帯料金値下げの指令が下っていたため、日本通信を使ってドコモに働きかけようという算段がありました。
ただし。覚えている人も多いと思いますが、そのころにはahamoが格安SIMつぶしと言わんばかりに出てきました。日本通信もすぐさま対抗プランを発表。ahamoは自分たちと非常に近いプラン内容なので、ポジションを確保できたかというと微妙な結果に。
そして楽天。知っての通り、日本通信はahomo、Linemo、povoといったサブブランドのヒントになります。年配者を高いプランに入れたまま、若年層を安い値段でサブブランドにとどまらせる。

ぶっちゃけた話、楽天は高いままでいてくれた方が商売的には良かったんですよね。既存3社の半額で使えるキャリア…ってなるはずがサブブランドと競合する形に。
国民目線としても政府目線としても一旦は良い結果。でも長期的に見れば再びキャリア3社の支配が続く不安要素の残ります。
結局先陣を切っていった会社が血を流す形に。携帯料金引き下げに貢献しましたが、特に楽天はめちゃくちゃ赤字。菅さんの思惑通りかは分かりませんが、最も泥を被った結果となりました。

そんな楽天も今や1,000万回線。
かつて楽天の三木谷さんもMVNO(回線を持たない格安SIM)は奴隷だと言っていたことがあります。
全てにおいてキャリア次第であり、大手が決めたルールの中で利益を分け合う。これでは自分たちで新しい価格もサービスも生み出せない。で、周りに大反対された挙句、キャリアへの道へ進みます。
俺が全部支配したいという垂直統合的な考えの楽天モバイル。役割はわけるべきだという分業的な考えの日本通信。
一見正反対に見えますが、その根底はキャリアに主導権を握られてるだけでは生き残れない…という共通したビジョンがあるからなんですね。
って考えると、他の格安SIMとは違ったクールな会社ってイメージになってきませんか。HPはしょぼいですけど。
日本通信だけが異様に安いワケ②

もう一つ日本通信が安い理由があって、それは広告を一切うってないということ。
格安SIMって有名人を起用するどころか、僕ら個人youtuberが使ってるようなフリー素材を使ってます。
おいおい企業なのに良いのかよって思うんですが、マジでこの人たちは無駄を減らして価格を下げる…ってことに徹底してるんですね。
そんな金あったら価格に転嫁してるわと。
もちろん店舗なんてありません。
ポイントやキャンペーンなんてチャラチャラしたものもなし。元値が安いんだ。
端末購入?あるわけない。通信の会社で端末購入とか正気か。どうせ高い。
的なノリです。あらゆることで無駄を省く。これが日本通信です。
安かろう悪かろうじゃない稀有な例

実は日本通信は昼の遅さはあれど繋がらないとかって話はないです。
というのも、日本通信で繋がらなければ、ドコモで契約してても繋がりません。同じところに繋いでますからね。
ただしキャパは圧倒的にキャリアの方が余裕があるので、遅くて繋がらないってことはあります。あくまで圏外とかそういうのに差はないって話。
ここまで聞いてわかったように、別に日本通信は異様に安いからって変なことはしてない。むしろ長い年月をかけて培ってきた歴史ある会社だということ。
使ってみようかなって思ってる人。ぜひ使ってみたください。
もし以前に日本通信使ってみて電波が弱かった、ダメだったって人。もう一回使えとは言わないですが、安かろう悪かろうとは限りません。
気が向いたらまた使ってみてはどうでしょうか。
詳しい速度や他社との値段比較は下記記事参照。
開通の仕方
日本通信使ってみたいって人。簡単に乗り換え方を解説します。っていっても公式が丁寧に動画出してるのでそっちを参照してもOKです。

開通の仕方は2パターンあります。
- ネットから普通に申し込む
- スターターパック使って申し込む
スターターパック使った方が若干安いです。普通に申し込んだら事務手数料3,300円。
パックはQRコードが届くので、それを読み込んで開始します。ちなみにパックはsimが直接届くわけじゃありません。
以下が開通の流れ。日本通信のアプリをダウンロードしてから始めるか、webサイト上から行います。
- プラン選択
- 物理SIM or eSIM選択
- MNPやデータ上限選択(スターターパックはこの時入力)
- 日本通信のアカウント作成
- 本人確認やクレカの入力

申し込みにはこの4つが必要。
現在免許証とかは不可で、マイナのみが身分証として使えます。クレカも必須。
次に日本通信のアプリをダウンロードして開きます。

「お申し込みスタート」をタップ。

まずプラン選択。この中から選ぶことになります。基本は合理的みんなのプラン(1,390円)のやつでOK。

SIMのタイプの選択。選んだら色々確認事項を見て次へ進んでいきます。

まずMNPか新規かを選びます。乗り換えの場合は従来のMNPかMNPワンストップか選ぶことに。

途中でスターターパックあるかどうか聞かれます。
スターターパックはアマゾンとかで買って届いたら中にQRコードがあるのでそれを読み込みます。ただし届くまで時間がかかるのがデメリット。
元々の費用が¥3,300。パックが大体¥2,500~2,800くらい。早く済ませたい人はパックを買わなくてOK。そのままアプリから申し込んでください。
アマゾンだと日本通信公式とアイサポという代理店が売ってるやつがあります。どっちでも中身は同じ。安い方買っとけばいいです。

日本通信IDが必要です。ない人は上を選んで新規登録しましょう。

「次へ」を押します。

さっき登録した日本通信のIDとパスワードを入力。

「次へ」。

マイナンバーカードのパスワードを入力します。

「読み取り開始」。

これでOK。あとは決済情報と必要事項を記入して完了です。
乗り換えする人は乗り換え先との
その後の流れは以下。

申し込んだら連絡が来るまで待ちましょう。
(参照URL https://www.youtube.com/watch?v=AgtLIGUqF18&t=104s/)

