筆者は医療関係者ではなく、薬を飲んだ実体験を記事にしています。
睡眠導入剤の推奨ではなく、通院や薬代の負担軽減を目的としています。
睡眠改善薬と言えば「ドリエル」です。しかし高い。6錠3回分で約1000円。代替を探すと、レスタミンコーワ糖衣錠(120錠24回分 約700円)が挙がります。結論、こちらも効果あります。では何で安いのか、ドリエルと何が違うのか情報共有していきます。
レスタミンは睡眠薬代わりか。何錠必要か
ドリエルとレスタミンの成分は同じ
レスタミンコーワ糖衣錠 | ドリエル | |
成分 | ジフェンヒドラミン塩酸塩 90mg(9錠中) | ジフェンヒドラミン塩酸塩 50mg(2錠中) |
1錠に対する量は違えど、成分は同じジフェンヒドラミン塩酸塩が使われています。
ジフェンヒドラミン塩酸塩は本来かゆみ、アレルギー反応、じんましん等を抑える薬です。
副作用として眠気を引き起こします。
よく見る光景だと、花粉症の人が薬飲むと眠くなるから飲みたくないって話しますよね。
頭の良いことに、ドリエルは副作用部分を利用して睡眠改善薬として売れているわけです。
そりゃ睡眠に関する薬なんて多少高くても売れるに決まっています。
レスタミンは何錠飲めばドリエルと同じ効果?
レスタミン5錠でドリエル一回分(2錠)の効果が得られる計算です。
ドリエルは1錠あたり25mgジフェンヒドラミン塩酸塩が含まれています。
1錠10mgのレスタミンを5錠飲めば50mgで同じ量を摂取したことになります。
実際に飲んで効き目があったか(実体験)
実際に飲んだ体験ですが、ちゃんと効き目があります。
実は最初ちょっと怖かったので、レスタミン3錠くらいで試しました。
それでも眠くなります。
本家ドリエルと同じ5錠50mg摂取するとかなり効き目が強いです。
名探偵コナンで睡眠薬のシーンが良くありますが、まさにあんな感じです。
(あれはもっときついのかもですが)
もちろん体質によりますし、普段から薬に慣れていると効果は薄くなります。
なぜレスタミンとドリエルで値段が違うのか
一言で言えばメーカーが違い、商品が違うからです。
ドリエルだけでなく、リポスミン、ネオディという薬もジフェンヒドラミン塩酸塩が含まれています。
全部パッケージが違うものの、成分は同じです。
違いは商品名、メーカー、値段、そして添加剤です。
レスタミンとドリエルは添加剤が違う
レスタミンとドリエルって全く同じものなのか?
答えはNoです。添加剤が違います。
みなさん薬局に行くとジェネリック薬品って聞きますよね?
ジェネリックは特許が切れた安い医療品です。
非ジェネリック品との違いは添加物、つまり色や味、香りなどを構成しているものです。
レスタミンとドリエルはこの関係性です。添加剤(添加物)が異なります。
レスタミン | ドリエル |
乳糖、セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸Mg、炭酸Ca、タルク、白糖、アラビアゴム、ゼラチン、リン酸水素Na、酸化チタン、カルナウバロウ | クロスカルメロースNa、無水ケイ酸、セルロース、乳糖、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、マクロゴール、ステアリン酸Mg、タルク、酸化チタン |
ぱっと見、食品添加物に使われている乳糖やセルロースなどが目につくと思います。
添加剤が違うと効果に違いがあるのか。これもNoです。
医薬品の基準書である日本薬局方で添加剤は以下のように記載されています。
医薬品添加剤とは
https://www.jga.gr.jp/jgapedia/column/08.html(日本ジェネリック製薬協会)
製剤に含まれる有効成分以外の物質を「医薬品添加剤」と呼びます。「日本薬局方」では「添加剤」の呼称で記載があり、その使用目的を、有効成分及び製剤の有用性を高める、製剤化を容易にする、品質の安定化を図る、使用性を向上させる、などとしています。加えて、その製剤の投与量において薬理作用を示さず、無害でなければならないことや、有効成分の治療効果を妨げてはならないことが記されています。
読むのが面倒くさい人用に要約すると、
添加剤は色々な呼び方がされているけど、効果に作用しないし、無害であるもの。
とされています。
といっても、有効成分は同じなので、効果は同じです。
定義上はレスタミンとドリエルの効果に差はないということです。
睡眠における市販の薬と病院の薬の違い
市販薬は抗ヒスタミン薬と呼ばれるアレルギーの薬です。
その副作用で眠気を誘います。これを睡眠改善薬と言います。
一方、病院が出すのは睡眠薬です。
ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬といった神経に働きかける薬です。
これらは心療内科から処方されます。
苦しかったら睡眠改善薬を検討。ひどければちゃんと病院へ行くべき
睡眠改善薬は使用上の注意にも書かれていますが、あくまでも一時的な不眠用です。
繁忙期に職場のストレスで眠れない、徹夜が続いて生活リズムが、そんな一時的な不眠で使うべきです。
眠れず朝を迎える、疲れたまま次の日を迎える、僕はそんな苦しさがよく分かります。
個人的な意見ですが、苦しかったら薬を飲んでサクッと寝た方が良いと思います。
ただし、持続的に続く不眠ではきちんと病院にかかりましょう。
レスタミンを使うのは、あくまで一時的な不眠による通院や薬代の負担軽減のためのものです。
参考文献
1) 睡眠改善薬に関する消費者の現状および販売時における薬剤師のかかわり 佐々木 圭子 他
2) 抗ヒスタミン薬服用患者の実態と運転への影響 木津純子
https://www.jstage.jst.go.jp/article/yakushi/137/3/137_16-00237-2/_pdf/-char/ja
3)日本ジェネリック製薬協会 医療品添加剤について
https://www.jga.gr.jp/assets/pdf/tenkazai.pdf
4) 医療お役立ちコラム-メトロファーマシー-高輪台・八丁堀・小伝馬町・神田の調剤薬局 wp-block-embed-医療お役立ちコラム-メトロファーマシー-高輪台・八丁堀・小伝馬町・神田の調剤薬局">
https://www.metropharmacy.tokyo/column/458/