かつて最も売れないグラボはRTX4060台でした。しかしここにきて、ローエンド層で買う人も増えたため、もしかして4070無印が一番売れてない?という印象を持つ人が増えました。実際どんな立ち位置なのか解説します。
この記事の結論
- 4070は使用率で言うとむしろ他より高い
- ミドル帯でレイトレ使う人用という微妙な立ち位置
- コスパなら7800XT買った方がいい
- 省電レイトレなら4070
4070が売れない理由とは?いやそもそも本当に売れてないのか?
まずこれを見てほしいんですが、2023年12月時点でのsteamのグラボ使用率です。
トップが5.13%でRTX3060。まあなんとなくわかると思うんですが、以下4000番台で最初に来るのはなんとRTX4070です。
一応RTX4060もありますが、これは数あるゲーミングノートに積まれているモバイル版4060なので除外。
デスクトップ版だとなぜか4070がトップなんですよね。
じゃあそれ以下はどうなのか。
RTX4070Ti、60Ti、そしてやっと60無印です。なんとIntel UHD Graphicsよりも使われている4070。
ぶっちゃけsteamのグラボ使用率は目安でしかないんで、どこまで本気にしていいかわかりませんが、全く売れてないってわけでもなさそうです。
RTX4070 vs RX7800XT比較
4070と比較するのが7800XTです。
レイトレ&FSR2 or DLSS2有
公平を期すため、どちらもFSR使用です。本来ならNvidiaはDLSSを使うのでもうちょっと盛れます。
で、単純性能なら7800XTの方が強いです。
ただしこれはレイトレを使ってない場合の話。
レイトレ無+FSR or DLSS無
レイトレを入れるとゲームにももちろんよるんですが、基本は4070の方が強くなります。
なので、レイトレを使うなら4070、使わないなら7800XTと簡単に答えを出せます。
やっぱり4070って立ち位置がちょっと難しいです。ミドル層はそこまでレイトレ求めてないと思うので、なら7800XTで良くない?ってなる人も多いはず。
もちろん、ちょっとレイトレ使いたいとか、省電性が高かったりとか、そのあたり需要があります。
総評としては、もうちょっと頑張れるような気がするけど、現実的な落としどころというグラボなのかもしれません。
RX 7800 XT | RTX 4070 | |
---|---|---|
プロセッサ | 3,840基 | 5,888基 |
ゲームクロック | 2,124MHz | 1920 MHz |
ブーストクロック | 2,430MHz | 2480 MHz |
メモリ | 16GB | 12GB |
メモリバス | 256bit | 192bit |
TDP | 263W | 200W |
てかNVIDIAが売れないのか?
4070が売れてない疑惑はひとまず置いといて、もしかしてNvidia全体が売れてないのか?って話になると思います。
はい、売れていないことは間違いありません。
理由が二つあります。
- 発売直後の相次ぐ値下げ
- 4000番台の生産中止
特に、4080と4060台は発売直後にも関わらず全く売れていませんでした。
なので相次ぐ値下げを断行。特に4080は元の価格が高かったこともあって下げやすかったのか、ちょっと待つだけでかなり値下がりしました。
無事だったのは4090と4070Tiくらい。4070も無風というわけじゃありませんが、一つ上の4070Tiがそれほど値下がりしなかったため、あまりダメージはなかったように思えます。
さらに4000番台についてはどんどん生産中止になっています。もう作ってないんですね。
もともと3000番台の在庫も下位モデルは捌けてなかったですし、ここからさらに4000シリーズの在庫が上積みされると、価格破壊が起きてしまいます。
全体的な価格を維持するためにも、生産は中止になっただろうというのが世間一般の見方。まあ売れてないから作ってないとも言えますが。
4070はミドル帯かつレイトレ使う狭い層向け
話を戻すと、4070は決して悪いグラボではありません。結構色んな需要に広く浅く答えてくれるグラボなんじゃないでしょうか。ただちょっと器用貧乏かもしれません。
コスパを狙うなら、7800XTの方を買いましょう。
おすすめは、冷却性とか静穏性のバランスが良いもの。4070ならASUS Dual。7800XTならASRockのPG(Phantom Gaming)あたりです。詳しいデータを見たい人は下記の記事を参照してください。