最も壊れやすいグラボメーカーといえば、真っ先にPalitが挙がります。これは一部事実です。データ上PalitのRMA(返品保証)は高いです。では買ってはいけないブランドか?それはNoと言えます。理由として、安さは品質の悪さではなく、輸入方法で実現されているからです。
この記事の結論
- Palitは「安い=壊れやすいから」ではない
- データ上の返品保証率は若干高い
- 安さとデータを天秤にかけるべき
Palitグラボは壊れやすい?格安グラフィックボードの評判とGPUの謎
なぜPalitは安い?壊れやすいから?
理由は簡単です。ドスパラが直接輸入し、そのまま売っているからです。
グラボの流れ
通常
メーカー → 代理店 → 販売業者 → ユーザー
Palit
メーカー → ドスパラ(販売業者) → ユーザー
例えば、多くのグラボメーカーの国内代理店は株式会社アスクです。
代理店も利益を取るので、中間で余計な出費が重なり価格が上がるわけです。
(詳しい人はアスク税なんて呼んでますが…)
かといって、メーカーも販売業者1件1件と契約するのも大変です。
メーカー(商品を一括でずどんと渡したい…)
→ 代理店(色々なショップに渡そう…)
→ 販売店(これで販売に専念できる!)
この方が効率的ですよね。本来はこの形なんですがドスパラは、
「それうちで全部使うよ」
と、ずどんと品物を受け取っているわけです。
背景にはグラボ販売だけでなく、BTOパソコンにも組み込む大量の注文があるからです。
「グラボ売れなかったの?じゃBTOに組み込めば良いじゃん」
こうして、ドスパラは直販という形で価格を抑えているのです。
ドスパラのブランドと市場規模があるから出来ることだとも言えます。
PalitのRMA(返品保証率)

一方で、PalitのRMAは若干高いです。
他のメーカーと比べると、4%と倍近く。
ここで単に、Palitやっぱりクソじゃんと安易に思ってはいけません。
あくまでデータの1つですし、安さとこのデータを天秤にかけるべきです。
要は(このデータのみを信じるなら)2%の差が価格以上にデカいと思うかです。
他メーカーとの値段比較
(2022年8月29現在)
では実際にどのくらい値段が違うのか。
RTX3080比較 (LHRモデル) 販売業者の最安値
Palit | ¥94780 |
Gainward | ¥94800 |
Zotac | ¥94800 |
Gigabyte | ¥99000 |
MSI | ¥107349 |
ASUS | ¥109800 |
相場は他社も安くしたらリアルタイムで変動します。
注目してほしいのが価格より、価格差です。
PalitはGainwardやZotacよりちょびっと安く、が通念です。
プロの目からも、GainwardやZotacとほぼ変わらない位置なのです。
上位のGigabyteが約5000円、最上位のASUSやMSIが1万強高いことも頭に入れておきましょう。
Palit製品のラインナップ
Palitには主に4つのモデルがあります。
GameRock、GamingPro、Dual、StormXです。
GameRockとGamingPro

まず、GameRockとGamingProです。
ファンが3基タイプで、GameRockの方が上位モデルとなります。
ブーストクロックが数十MHz多いのです。
RGB発色の派手さも上位モデルの方が派手です。

他にも大きさや消費電力、デュアルBIOS等細部が違います。
この辺りはASUSやMSIのタイプと同じですね。
DUAL(JetStream)とStormX

Dualは文字通りファンが2基。StormXは1基のみで小型PC用です。
JetStormというモデルもあるのですが、これは3070限定でDualと同じ立ち位置です。
あとは一部ColorPopという派手路線のデザインがあります。
安さを求めるならアリの商品。買ってはいけないグラボではない
個人的な話をすると、僕はPalitのRTX2060Superを2年くらい使っていました。
しかし壊れた事はありません。
最後も売却出来るレベルで動いていましたし、満足しています。
なので、安さを求めるならPalitも全然アリです。

買ってはいけないメーカー、故障しやすいグラボなんて印象はありません。
ただ、主観でしかないので、納得いくものを選ぶようおススメします。
要は別の格安メーカーにいくか、+5000円してGigabyteにいくか。
1万円強だしてASUSかMSIにいくかです。
あとはその時の相場とデザインで決めるのが吉と言えるでしょう。