aiイラストのせいでイラストレーターは阿鼻叫喚。一方、僕みたいな非絵師勢は結構助かってます。ai生成の大まかな流れと問題、AIイラストに必要なPCをご紹介します。
この記事の結論
- AIイラストは非絵師には超助かる
- ただし苦手な物が多すぎる。絵師の仕事はまだなくならない
- PCのスペックにはRTX4070Ti Super以上が好ましい
1日も学べば絵が描ける
まず、僕は絵が描けません。そんな僕からすると、絵が生成できるというのは非常に助かります。仕事で一部イラストが必要になるのですが、絵師に頼むのは非常に億劫です。
金がかかる、納期がかかる、連絡の手間、税金申告などなど、面倒な問題が色々あります。ごく一部ですが、納期を守らない絵師もいます。それら全てを排除できるわけです。
これはstable diffutionというAI生成ソフトの生成状況です。aiイラストは主に英単語を入力するだけです。ポジティブワードとネガティブワードがあり、こうしてほしいをポジティブ、しないでほしいをネガティブに入力します。
ネガティブはほぼ入れるワードが決まっていて、作りこむのはポジティブだけです。
英語が苦手な人からしたら大変な面もありますが、単語だけなので慣れるでしょう。
最初は自分が気に入った絵を取り込み、各単語の情報を収集。あとは自分の好きなように単語を変えていけばOKです。例を出すと、左上に画像を挿入、すると絵の情報が右に出てきます。
慣れるとワードのストックが溜まっていくので、あんな絵を作りたいなあ…ってなれば、すぐ作れます。
補足すると、checkpointというのを変えるだけで、全く違う画風にもできます。
でもソフトの勉強が大変なんでしょ?って思うかもですが、1日もあれば十分です。
英語が苦手な人ならもうちょい時間かかるかもですが、基本は構図やポーズなどもコピペなので、問題ありません。
生成画像から見るAIの弱点
ただし、AIは万能じゃありません。細かい描写が苦手です。
一番苦手なのは指です。手や足レベルならある程度防げるんですが、指だけは事故率が非常に高いです。
全体を見ると微妙に気づかないと思いますが、注力するとどうみてもおかしい。
最近は指を適切に表現できるようにEmbeddingモデル(空間内の点を表現する手法)が作られたりと対策もありますが、ダメな時はやっぱりダメです。
結局数で攻めるというか、100枚くらい作って一番良いのを選ぶ、みたいな消去法を取ることになります。
もしくは部分的にイラストを学んで、自分で修正する方が最も早いでしょう。
結局、AIは使いよう。全部手書き or 全部AIって考えより、その都度必要な手法を取れる人が一番効率良いです。
AIは苦手なものだらけ
発注する側としての意見ですが、プロレベルの絵師のイラストは今後しばらくなくなりません。
AIイラストの苦手分野がいくつかあります。
大きく分けて二つ。
- 人間の感性が必要なもの
- 細かいもの
細かく分けると以下。
- 指の表現
- 物を持つ
- カッコイイ・可愛いなど抽象的なイメージの再現
- 小物のデザイン
- 描いてないことの補完
- 高画質の連発生成
- 大部分のサイトは規制・禁止
AIイラストは指の表現のこともあり、物を持つのが超苦手です。
また、指示以外のことを補完するのも苦手。
例えば、お茶を飲んでる絵を生成するのですが、”holding cup”とワードを入れます。
それっぽいのができました。でも、作りたいのはコーヒーカップみたいな物であり、スタバみたいなのじゃありません。
普通、人間が”カップを持つ”と言えばなぜかコーヒーカップのような物を想像するはずです。しかしAIは全く察しません。要するに、言われてないことはやりません型の究極系です。
また、絵師に依頼できるような、「カッコいいデザインでお願いします」ができません。
"holding sord"、剣を持ってほしい、と指示したとします。
ですが、なんかイメージが違います。持ち方も変。カッコイイ剣とか弓とかそういうのは無理。AIはデザインができません。
細かく注文をつければ可能かもしれませんが、素人がデザインを細かく選定するとか無理。これ以上AIイラストに学習コストとられるのも嫌。
AIイラストを見れば分かると思いますが、全部かわいい子が綺麗な背景になんとなくポーズとってるのばっかりです。動きのある絵や状況のある絵を作れません。
そして一番の問題ですが、創作系サイトは現在ほぼAIが禁止されています。AIグラビアなんてのも一時期流行りましたが、秒で廃りました。pixivやdlsiteなど一部使用を認めていますが、今後も分かりません。
発注者目線、プロレベルの絵師の仕事はなくならない
今後もプロレベルの絵師がいなくなることはしばらくありません。
金かけずになんとなく必要な絵がある、という場合で初めてAIイラストは成立するのです。
じゃ、AIイラスト以下のレベルの絵師はどうなのって話になりますよね。でもその人たちって元から仕事あったのか?
それはChatGPTで良くね?と僕らブロガーも言われてるので気持ちが分かります。ぶっちゃけChatGPT以下の文章・知識であれば仕事として成り立ちません。
替えの効かない絵師はたくさんいるし、結局イラストも似たような立ち位置だと思います。
ただ、絵師さん達から学習するので、彼らがいなきゃ成り立ちません。AIで絵師がないがしろにされてはならないと個人的には思います。
もちろん、AI使うこと自体冒涜だと言われたらどうしようもないですが、絵の負担を減らせるという意味では、結局付き合い方次第じゃないでしょうか。
推奨スペックとおすすめの構成
マイナスなことをたくさん言いましたが、適切に使えるならAIイラストは超役に立ちます。
AI生成サイトで作ることも可能ですが、結局AIイラストは数で攻めます。欲しい絵が出るまでガチャ。すると、自分のPC内に環境を作るのが一番良いです。
推奨スペック | |
使用するPC | デスクトップ型 |
OS | Windows(64bit) |
CPU | 最新モデルのCore i5~Core i7、Ryzen 5~7 |
GPU | RTX 30シリーズやRTX 40シリーズのVRAMが12GB以上 |
メモリ | 16GB~32GB |
ストレージ | 512GB以上 |
CPUはIntelでもAMDでもどっちでも良いです。ただし、AIイラストはNvidiaのグラボで、かつVRAMが12GB以上。
基本的にStable Diffusionを使うなら、Nvidiaが優勢です。同じ値段払うならNvidiaを選んだ方が良い数値を出せます。
AMDは一番高い7900XTXでもRTX3070TIレベル。
推奨要求を満たしているのはRTX4070。VRAM12GBで、価格は10万下回るくらいです。4060 16GBもありますが、AIイラスト用途以外微妙。
BTOなら20万ちょいで発売してます。
普段ならフロンティアやstormが安いですが、僕が見た現在で4070に関してはここが一番安かったです。
ただし、もうちょい頑張れるならRTX4070Ti Superあたりがおすすめ。VRAM16GB以上のグラボでは一番安いです。
その中でもPalit、玄人志向(galakuro)、gainward、Zotac、PNYあたりは安めのモデルがでています。
自作ではなく、BTOですませたいなら、RTX4070Ti Super搭載のモデルを見てみましょう。
RTX4070TiSuperに関しても種類の豊富さと値段的にはツクモがやはり優勢でした。
ツクモはグラボの性能を上げる代わりに他パーツを節約してる感ありますが、AIイラストはグラボが全てなので、良い選択になると思います。
AIイラスト面白いので、必要な人はぜひ試してみましょう。
Stable Diffusionの導入で参照したサイト