インテルの13世代、14世代に不具合が発生しています。PC初心者にも超分かりやすく原因と対処法について解説します。(情報は執筆時点)
インテル13世代 14世代の不具合について。劣化するcpuの対処法
今回の不具合は、特に高性能モデルを中心に発生しました。主に700~900番台や、K付モデルが顕著だと言われています。
が、現在はK無や400~600番台も不具合が起きているという報告が上がっています。
- クラッシュ・強制終了
- 過電圧問題
- 不可逆的な劣化
クラッシュ・強制終了
ゲームなどで高負荷をかけているとクラッシュする事例が報告されました。
再度開こうとしてもまたクラッシュしたり、他のソフトウェアでもブルースクリーンになったりと様々な不具合報告がされています。
主な対象となっているのは13世代や14世代のK・KFモデル、i9やi7などのモデルです。現在ではi5モデルも報告が上がっています。
モバイルPCは対象外というのがインテルの見解ですが、実際のところどうか分かりません。
過電圧問題
クラッシュの原因はCPUが過剰に電圧を要求しすぎる設計ミスがあったためです。
CPUはマザーボードにはまっていてそこから動作電圧をもらうのですが、必要以上に電圧がCPUにかかってしまい、これが壊れる原因となりました。
特にK付の不具合が多かった今回。オーバークロックして電力制限しないで使うのがK付なのに、電力を上げて無茶な使い方しちゃダメよ、と当初のインテルは言っていました。これには購入者みなさんお怒りです。
まあ、結局原因はCPU側の過剰な動作電圧要求だったんですけどね。
不可逆的な劣化
各メディアは、この問題を”不可逆的な劣化である”と呼びました。
不可逆とは"元に戻らない"、という意味です。つまり壊れた部分はもう戻らないよということ。
現在修正パッチが配布されていますが、すでに壊れた部分は直りません。被害をこれ以上広げないためのパッチとなります。
てことで、僕が現在持っている14700kもどんどん壊れているということになります。(ナンテコッタイ)
IntelやBTOなどの対応
Intelの対応
今回災害級の出来事となったわけですが、最も恐ろしいのがインテルの対応です。
なんとリコール対応はしませんでした。出荷停止もしません。
マイクロコードを修正したパッチは配られるから、「あとは頑張れ」というのがインテルの対応でした。
もし修正パッチを適応させたい場合、biosを自分で更新する必要があります。
bios更新はかなり重要な変更です。かつ、勝手に更新されないので、PC初心者にはきついかもしれません。
一応、インテルは保証対象期間が2年から5年に延長しました。
保証を使った場合交換対象にはなるでしょうけど、元々不具合のあったCPUなのは変わらず、電力を抑えさせた状態で届くわけですから、それってどうなんでしょう。交換対象になる境目も良く分かりません。
おかげさまで笑っちゃうくらい株価が下がりました。配当停止、人員削減、いい加減なユーザー対応など怒りの嵐。
2024/08に発生した歴史的な株の急降下でしたけど、他の半導体がすぐ戻ったのに対しインテル株価の見通しは暗いとされています。
各BTOの対応
ドスパラをはじめ、現状各BTOの対応が続々と決まってきました。
BTOは独自のカスタムbiosを使っているため、マザボメーカーが出しているbiosで更新すると動作不安定を引き起こす可能性があります。
なので、直接BTOメーカーのサイトに行って、案内されているbiosアップデートの手順を踏みましょう。
時代はAMDの幕開けとなるか
で、intelとAMDどっちを買うべきか。結論しばらくはAMD一択です。
現状、たとえ不具合がパッチで解決して次の15世代が出たとしても、僕だったらAMDを買います。
ていうか、あえて逆張りしてインテルを買う意味ってなんでしょうか。
実はブログなりyoutubeなり反響はいつもintel > AMD。てことでintel主軸で買ってきましたが、本件加味してさすがにAMD行きます。
もはや時代はAMDを後押ししまくっています。X3Dシリーズはゲーム特化したコスパ最強モデル。
さらに、これから出るryzen9000シリーズは省電力方面に進化していて、近年上がり過ぎていたCPUの温度問題に終止符を打ちそうな印象です。
特にIntelはAMD比較でマルチ性能が高いものの高額で消費電力が激しいCPUです。
コスパ良く省電力で動いてくれればよい、というミドル層以下はどんどんAMDに流れていくことでしょう。
今お薦めのAMD製CPU
7800X3D
今最も熱いのがX3Dシリーズ。これはゲームに特化したCPUで、L3キャッシュが大量に積み込まれています。
L3キャッシュが多いと、高速でデータを処理することができます。重いゲームには非常に有効です。
通常のスコア値で言うと7700Xやintelの14500あたりと同等です。一方で、ゲーミング性能はintel14900kと同等かそれ以上。
ミドルハイ~ハイエンド帯を買う人は間違いなくこちらがおすすめです。
7600X
特に最新4Kゲームなどをしない場合はこちらも値段が手ごろでお薦め。
シングル性能が高く、ゲームに向いています。
一個上が7700Xですが、スコア的に言えばそれほど変わらないので、安い7600Xが良いでしょう。
5700X
もしもっと安い物でそれなりの性能が欲しいというなら、ロングセラーとなっている5700Xもおすすめ。
ただしこちらは古いシリーズでマザーボードも一世代前の500番台を使う必要があります。
別に将来的な拡張性を求めず使う潰す方ならこちらでも全然OKです。
すでに発売しているryzen7000シリーズなどの情報を知りたい方は下記記事を参照してください。安くなっているので、7000でも十分な性能です。