先日intelデスクトップCPUの14世代が発売しました。現状未来の見えないCPU。期待してた人は、「うわ14世代待つべきじゃなかったわ。15世代待つべきか~」という思いでしょう。
(2024/2/8時点情報)
この記事の結論
- 14世代・13世代の変更点はクロック値のみがほとんど
- ほとんど変わってないので、基本13世代で良い
- 700番台は唯一希望が持てそう
intel14世代13世代CPU性能の違いを比較
データ見た時点でがっかりする人は多いと思うんですが、14世代でも13世代でも番数が同じなら性能に大きな違いはありません。
唯一700だけが16コア→20コアへと増加しています。他モデルはコア数が変わっていません。
結論、700番台以外はコア数が変わらないので、13世代選ぶ方がコスパは良いです。
ただし数千円で微量の差を求める人なら、検討の余地は有り。
また例外があって、在庫次第でほとんど価格差がなかったり、なぜか14世代が安かったりと謎の逆転をしているときも稀にあります。そのときは14世代を買いましょう。
各番数モデルの比較
各番数のモデルを14・13世代で比較していきます。以下、需要がありそうな順です。
(価格は2024/2/8時点)
700番台
14700K | 13700K | |
---|---|---|
スコア | 53,665 | 46,633 |
コア | P8+E12 | P8+E8 |
TDP | 125W | 125W |
定格 | 3.4GHz | 3.4GHz |
最大 | 5.6GHz | 5.4GHz |
価格 | ¥66,969 | ¥64,000 |
14700 | 13700 | |
---|---|---|
スコア | 50,010 | 37,980 |
コア | P8+E12 | P8+E8 |
TDP | 65W | 65W |
定格 | 2.1GHz | 2.1GHz |
最大 | 5.4GHz | 5.2GHz |
価格 | ¥63,970 | ¥60,777 |
こちらは14世代買いましょう。数千円の違いで結構スコアが上がっています。
14世代を推す理由はなぜか700番台だけコア数が増えたからです。Eコアですが4つ多くなりました。
ちなみに今回僕が買ったのも、この14700Kです。
価格的にも性能的にも13700Kと13900Kの中間地点になり、間を取りたい人向けと言えます。
増えたのはあくまでEコアなので、ゲーム目的とかなら13700台でも良いと思います。
14700KもオーバークロックのAIアシストがつきました。
600番台
14600K | 13600K | |
---|---|---|
スコア | 39,709 | 38,227 |
コア | P6+E8 | P6+E8 |
TDP | 125W | 125W |
定格 | 3.5GHz | 3.5GHz |
最大 | 5.3GHz | 5.1GHz |
価格 | ¥51,250 | ¥48,980 |
スコアが全く伸びてない上、わずかですが価格だけはきっちり上乗せされています。
600Kは毎回前回シリーズの900無印を超えてくる物だったので、ガッカリ感満載です。
一応ミドルハイ帯なので、この辺を選ぶ人は多いでしょう。
数千円差ですが、コスパ目的なら13世代で良いです。
単純に最新世代が欲しいとか、価格が変動してたら14世代を買いましょう。
500番台
14500 | 13500 | |
---|---|---|
スコア | 32,840 | 32,217 |
コア | P6+E8 | P6+E8 |
TDP | 65W | 65W |
定格 | 2.6GHz | 2.5GHz |
最大 | 5.0GHz | 4.8GHz |
価格 | ¥39,474 | ¥37,670 |
600番台とほぼ同じ状況です。ただ、14500は定格がわずかに上がっています。
両者スコアはびっくりするくらい変わってませんが、この辺計測状況によって異なるので、なんとも言えません。数値は変動します。
数千円で微量のスコアを取るかどうか。コスパなら13500でOKです。
500番台自体は消費電力も少なく、かつ真ん中くらいの性能なので、買う人は多いでしょう。
400番台
14400 | 13400 | |
---|---|---|
スコア | 27,171 | 25,069 |
コア | P6+E4 | P6+E4 |
TDP | 65W | 65W |
定格 | 2.5GHz | 2.5GHz |
最大 | 4.7GHz | 4.6GHz |
価格 | ¥37,576 | ¥35,840 |
400番台も同じ。
立ち位置的にローエンドになるので買いやすいモデルです。
900番台
14900K | 13900K | |
---|---|---|
スコア | 61,129 | 59,445 |
コア | P8+E16 | P8+E16 |
TDP | 125W | 125W |
定格 | 3.2GHz | 3.0GHz |
最大 | 6.0GHz | 5.8GHz |
価格 | ¥91,980 | ¥87,980 |
14900 | 13900 | |
---|---|---|
スコア | 57,276 | 48,103 |
コア | P8+E16 | P8+E16 |
TDP | 65W | 65W |
定格 | 2.0GHz | 2.0GHz |
最大 | 5.8GHz | 5.6GHz |
価格 | ¥89,930 | ¥87,980 |
passmarkスコアは微増。コア数も変化がなく、クロック値が定格・最大ともに0.2GHzだけ高くなっている感じです。
高価格帯の購買層なら数千円の差であれば14世代買おうってなるかもしれません。
14900KはオーバークロックのAIアシストがついてます。
100番台
14100 | 13100 | |
---|---|---|
スコア | 14,367 | 14,731 |
コア | P4+E0 | P4+E0 |
TDP | 60W | 60W |
定格 | 3.5GHz | 3.4GHz |
最大 | 4.7GHz | 4.5GHz |
価格 | ¥22,970 | ¥24,846 |
なぜか13世代の方が数値が高くなってます。価格もなぜか14世代の方が高いです。価格の方は在庫の影響のようです。
といっても、どこの情報も14100と13100ならほとんど変わらないものばかり。
14100 | 13100 | |
---|---|---|
シングル | 1734 | 1672 |
マルチ | 9308 | 8563 |
別情報のCinebench R23のシングルスコア、マルチスコアはきちんと14世代の方が高いです。
あと、F付とかだとちゃんと14世代の方が性能も価格も高くなってます。
100番台も状況が大きく変わるわけじゃないので、値段的に納得いった方を買えば良いでしょう。
14世代の役割は価格の細分化。14上位・13下位モデル的な
14世代は価格も性能も13世代と近いです。じゃあ14世代は無意味なのかというと、一応意味はあります。
自分が欲しい予算帯の中で上位なら14世代、下位なら13世代って感じで選ぶことができます。さらに5,000円差でK付き or 無印って感じです。
選び方の順番
- 何番台
- 世代
- K付 or 無印
まず自分の予算で何番台が欲しいかを決めます。それから上位が良いなら14世代、下位なら13世代です。最後にOCしたり消費電力が増えても性能を上げたい人はK付を選びます。
ほとんどの14世代で違うのはクロック値です。コア、ベースクロック、キャッシュなどの値は同じ。普通は6GHzなんて目指しませんし、普通に13世代でいいじゃんってなるでしょう。
14世代にメリットはあるが薄い
14世代での主なメリットはこの3つです。
- マザーは600番台・700番台で使用可(要bios更新)
- APO追加
- Extreme Tuning UtilityにAIアシスト追加
古いマザーボードでも使える
メリットと言えるか分からないですが、古いマザーボードでも使えます。
マザボは新しいのが出ましたけど、別に関係ありません。今まで2世代ごとにソケットが変わっていましたし、今回も800番台なのかと思いきや、そうではないです。
え?じゃあ新発売のマザーの意義とは?僕も良く分かりません。
流れ的に新マザーでないと使えない空気はあったんですけどね。ハイエンド版ばかりなうえ、価格もめちゃめちゃ高いので無視して良いです。
APOはすごい気がするけど…やっぱ微妙かも
あとはAPO。Intel Application Optimizasionのことで、14世代のみ使えて、フレームレートの向上が見込めます。
現在は『レインボーシックス シージ』や『メトロ エクソダス』の2ゲームで対応。内容としては、PコアとEコアの処理を適切に振ってくれる、というものです。
Pコアは高性能コア、Eコアは高効率コア。ゲームなど重たい処理の物はPコアが重要とされていますが、Eコアに振られてしまうと処理が重くなってしまうのです。古いものや振り分けが雑なものだと、Pコアで処理すべきところをEコアに振ってたりすることがあります。
コアの振り分けを適切に行うことで、処理性能と省電性が上がります。インテル曰く、『レインボーシックス シージ』で13%、『メトロ エクソダス』では16%FPSが向上したらしいです。
ただし、元々コア振り分けできてるゲームに関しては意味ない可能性がありますし、対応していないゲームとかだと使えません。もっと言うと、ユーザーはやりたいゲームにコアを整理する余地があるのか分かりません。
正直これだけのためにわざわざ14世代買うのはどうかと思います。
Extreme Tuning Utilityで手軽にオーバークロック
Extreme Tuning UtilityはIntelというintel純正オーバークロックツールにAIアシストがつきました。
オーバークロックをAIに学習させて、初心者にも手軽にOCできるよ、という機能です。
対応CPUは現時点では14900Kと14900KF、14700Kと14700KFです。
しかし、初心者はそもそもオーバークロックする機会無いでしょうし、オーバークロックの重要性自体、昨今は薄れてきています。CPU性能がどんどん上がっているからです。
最高値とかどうでも良くて、むしろ高い性能を誇ったまま電力消費を抑えることを今の消費者は求めているんじゃないでしょうか(少なくとも僕はそうです)。
あとWifi7とかありますけど、現状使えないので省きます。また、Thunderbolt 5も対応しているという話でしたが、誤報だったようでデスクトップ版は対応していないらしいです。
Intel Ryzen比較おすすめCPU。13世代持ってるなら15世代待つべきかも
ハイエンド帯 → 7950X 3D
(14世代i9より省電力でパワーも十分。ただし数万円高い)
ミドルハイ帯 → 14700K
(ゲーム特攻なら7800X 3Dとかもアリ)
(電力消費高くても性能を求めるなら13600K、電力抑えたいなら13500)
(400番台よりシングル性能が高くゲームが強い)
(5700Xはもっと安い。ただ前世代でマザボ使い回し不可)
結局13世代持ってる人なら、14世代はあんまり変わらないので、15世代待った方が無難です。
正直言って現状で14世代に大きな期待をする意味はないです。
で、13世代を選択するとなると、12世代ならもっと安くできそうだけど…と思うかもしれません。さらにAMD Ryzenとどっちが良いかも比較したいでしょう。
そんな方は下記記事を参考にしてください。
動画解説(聞き流し用)
(最新動画)
(旧動画)