安く4KゲームやりたいならRTX4070は価格が手ごろ。さらにRTX4070superも発売しました。どっちを買うか、またメーカー性能比較でどのモデルが良いかを解説します。
この記事の結論
- 4070はまず3連・2連ファンかを選ぶ
- 3連ファンならPalit・MSIがおすすめ。迷うなら安いPalit
- 2連ファンならASUS Dual
3連・2連ファン
4070おすすめ
- 3連 コスパとバランス
→ Palit GamingPro OC - 3連 冷却重視
→ Gigabyte Gaming - 3連 静音重視
→ MSI GAMING X TRIO - 2連
→ ASUS DUAL
4070Superおすすめ
- 3連 冷却重視
→ Gigabyte Gaming - 3連 静音重視
→ MSI GAMING X - 2連
→ ASUS DUAL
RTX4070Superと7800XT比較
4070 S | 7800 XT | |
---|---|---|
コア | 7,168 | 3,840 |
ブースト | 2.45GHz | 2.43GHz |
VRAM | 12GB | 16GB |
メモリ帯域幅 | 21 Gbps | 19.5 Gbps |
メモリバス | 192-bit | 256-bit |
TDP | 220W | 263W |
最低価格 | ¥97,800 | ¥80,800 |
RTX4070superの対抗はRX7800XTです。
ゲームによりますが、レイトレ使うならRTX、使わないならRXの方が強い傾向があります。
RTX4070とRX7700XT比較
RTX4070 | RX7700XT | |
---|---|---|
CUDAコア(SP) | 5888 | 3456 |
ベースクロック | 1.92GHz | 1.70GMHz |
ブーストクロック | 2.48GHz | 2.25GHz |
メモリ容量 | 12GB | 12GB |
メモリバス | 192Bit | 192Bit |
メモリー帯域幅 | 504GB/s | 432GB/s |
TDP | 200W | 245W |
最低価格 | ¥83,790 | ¥69,800 |
次に4070無印。性能的な対抗は7700XTです。ただし、価格だけを考える4070無印の値段で7800XTが買えてしまいます。
レイトレ性能の代わりに単純性能では一個上が手に入るので、やはりコスパの観点ではRX勢が強いです。
(出典 Hardware for Games)
ここも同じで、レイトレ+DLSS/FSRを加えるとRTXの方がより優勢になります。
RTX4070メーカー性能比較おすすめモデル
データ1つは信ぴょう性にかけるので、データを2つ使って解説します。
本来、同価格帯や同ランク比較するところですが、モデルはデータ参照元に基づくため、下記のようにになっています。
(最低価格は23/06/29時点)
現在日本で発売していない物は$表記になっています。
現時点で推測ですが、PNY XLR8は10万円ほど、Palit JetStreamは光らない下位モデルなので95,000円ほどになると思います。
2023年6月現在、JetStreamはまだ未発売なので、代替えとしてGamingProもアリです。大きな違いは光るか光らないかという点。
NVIDIA FEは国内販売無なので、参考として見といてください。
4070はまず3連ファンか、2連ファンかを決める
4070は2連と3連ファンの両モデルがあります。まずはここを決めましょう。
3連ファン → 冷却〇 価格× サイズ×
2連ファン → 冷却× 価格〇 サイズ〇
基本的にファン数の多い3連の方が回転数を落とせるので静かです。ただしガン回し時は2連の方が静かになります。
ATX用などケースが大きい人は3連、Micro-ATXなどで干渉が気になる人は2連ファンを選びましょう。
要は箱に入れば3連、入らないなら2連って考え方もできます。
ケースは様々な種類があるので、小さめのケースを使っている人は欲しいグラボがちゃんと入るか長さを計測してください。
このままだと表は見づらいと思うので、2連と3連に分けてみます。
以下、赤 = 最高値 青 = 最低値 (デフォルトモード時)
3連ファンの場合
データ①
(P) = Perfomance Bios 冷却性&騒音が高いモード
参照元 https://www.techpowerup.com/
ざっくりと言えば、冷却面ではPalit JetStream、静音面ではMSI Gaming X TRIOが優勢です。
価格帯的にGalaxはPalit、PNYはMSI TRIOあたりと比べるわけですが、GalaxとPNYの数値は微妙です。
(Galaxは国内版は玄人志向になります)
MSIの下位モデルVentusは上位版のTRIOと3,000円しか変わらないので、静音と温度面含めTRIOを選ぶべきでしょう。
TUFは静音面で最も優れていますが、最安モデルより1万円近く高いので、コスパ面を含めたらちょっと微妙。
- 冷却性 → Palit JetStream
- 静音重視 → MSI GAMING X TRIO
- コスパ → Palit JetStream
データ①を基にするなら、おすすめはMSI GAMING X TRIOか、Palit JetStreamです。
静音寄りにするならMSI、安さまで考えたらPalitって感じです。
データ②
(S) = Silent Bios 静音モード
参照元 https://www.techtesters.eu/
次にデータ②です。ここではGigabyteのGamingと上位版AEROが加わってます。
Gigabyteは冷却性能でGaming・AEROともに優秀な数値です。
一方、騒音面でかなりうるさいことも分かります。もし使うなら静音モード(S)が良いかもしれません。
夏ならデフォルト、冬ならサイレントモードに切り替えたり等、使い方に幅は生まれます。
ただし、サイレントモードにすると数値的には微妙です。
PalitはMSI TRIOとクロック数や静音性こそ負けていますが、電力・冷却性・価格でPalitが勝っています。
一長一短の差で、総合的に見たらここでも良い勝負しています。
データ①②を総合的に考えた結論
- 冷却性能 → Gigabyte Gaming or AERO
- 静音重視 → MSI GAMING X TRIO
- コスパ → Palit JetStream
Gigabyteは高い冷却性能ではあるものの、Palitもかなり競っているので、値段まで含めるとPalitが良い選択肢になるでしょう。
静音面はMSI TRIO、コスパとバランスでPalit JetStream、冷却やbios切替の汎用性でGigabyte勢といった感じでしょう。
何を重視するかによってチョイス先が違います。
けど迷ったときは安くてバランスの良いPalit優勢って感じですね。
2連ファンの場合
(参照元 https://www.techtesters.eu/)
結論から言うと、2連ファンならASUSのTUFがおすすめです。
冷却性、騒音、価格全方面で優勢です。
最安値はGainward Ghostですが、微々たる差になります。
相場によって変わってくると思いますが、この価格帯の関係性が変わっていない限りTUFを買いましょう。
モデルによるゲーム性能差
CP2077 | DIRT5 | GOW | |
---|---|---|---|
Gigabye Gaming OC | 93FPS | 142FPS | 152FPS |
MSI Gaming X TRIO | 92FPS | 142FPS | 151FPS |
Gigabyte AERO OC | 92FPS | 141FPS | 151FPS |
Nvidia FE | 91FPS | 140FPS | 148FPS |
Palit JETSTREAM | 91FPS | 140FPS | 148FPS |
CP2077 = Cyber Punk2077 1440p HIGH
DIRT5 = DIRT 5 1440p High + RT
GOW = GOD OF WAR 1440p HIGH
はい、あんまり変わりません。
細かい冷却性能や、検証時の誤差による違いはありますが、中身は一緒なのでこうなります。
RTX4070は4070Tiや3080との兼ね合い的に繊細な立ち位置
4070は安く4Kゲームをやりたい人向けの立ち位置ですが、他グラボと比較すると結構難しい位置にいます。
購入層は10万円以下でグラボを買いたい人向け。
価格・能力的には前世代の3080と同等と言われていますが、細かい点で違います。
4070のメリット (3080比較)
- DLSS3が使える(対応ゲームはFPSがガン上げできる)
- 最新世代なので新品の在庫が豊富
- 消費電力が少ない(200W)。3080は320W。
4070のデメリット (3080比較)
- 4Kは3080より若干弱い
- もう数万円で4070Tiに手が届く
RTX4070 | RTX3080 10GB | |
---|---|---|
メモリバス | 192bit | 320bit |
メモリ帯域幅 | 504GB/s | 760.3GB/s |
メモリバスとは、早い話が一度にデータをどれだけ送れるか。
4Kは大量のデータを送る必要があるため、ここが弱いと4Kに弱くなりがちです。
4000番台全体に言えることですが、電力消費が少なくて使いやすくなった半面、メモリバスが低い傾向にあります。
4Kプレイ時は足を引っ張ることがあるのです。ただしFHDなどは単純性能が高い4000番台の方が強い傾向にあります。
また、価格差的に上位機種で性能20~30%増と言われる4070Tiと数万円しか変わらないため、少し頑張って70Ti買おうかな、なんて選択肢も出てきます。
4080までいくとさすがに20万近くするので、そうは思わないんですが、4070tiや3080との価格差的に結構繊細な立ち位置にいることを知っておいてください。
RTX4070のcpu組み合わせのボトルネック
ボトルネックとは、CPUとグラボを合わせたときに、お互いの性能をきちんと発揮できるかという目安になるものです。
あくまで参考程度に見といてください。
Intel13・12世代の場合
- 13世代 → 13400以上
- 12世代 → 12400以上
- 11世代 → 11600K以上
13・12世代なら、下3桁が100番台とか300番台とか使わなければ大丈夫です。
つまり上記画像のやつらは大丈夫。
11世代は上位モデルならなんとかいけます。とはいえCPUは今買うなら13世代一択ですが。
AMD7000・5000番台の場合
- 7000番台 → 7600以上
- 5000番台 → 5500以上
上記の画像にあるやつはおおよそ大丈夫です。
5000番台でも5300Gとか使わない限り問題ありません。(まあほぼ市場に出てないと思いますが)
結論 Palit強し。MSIもアリ。2連はASUS
3連・2連ファン
4070おすすめ
- 3連 コスパとバランス
→ Palit GamingPro OC - 3連 冷却重視
→ Gigabyte Gaming - 3連 静音重視
→ MSI GAMING X TRIO - 2連
→ ASUS DUAL
4070Superおすすめ
- 3連 冷却重視
→ Gigabyte Gaming - 3連 静音重視
→ MSI GAMING X - 2連
→ ASUS DUAL
おおよその人はPalit JetStreamがおすすめです。
現在はまだ未発売なので、光る上位版のPalit GamingProになります。値段もそんな変わりませんし。
JetStreamはそのうち発売するでしょう。
静音に寄せるならMSI GAMING X TRIOもアリです。
うるさくても冷却性能全振りしたいなら、Gigabyte勢も候補に挙がるっちゃ挙がります。
2連の人はASUS TUFが全方面優秀なので、そちらを買いましょう。